「アート」と「緑化」をキーコンセプトとした商業ビルのリニューアル。建築物全体の緑化プランの作成、及び施工を行いました。巨大な吹き抜け空間を利用し、緑あふれるアトリウムを形成しました。
吹き抜け空間を正面から見てそのつきあたりに、「空中庭園」と呼ばれる緑地を創出しました。既設の転落防止柵を屋内側に約2メートル後退させ、かつ、新しく設置する柵を土圧に耐える形状とすることで、柵の外側に高さ80センチ程度の高低差を持った傾斜地を設けることができました。平坦な植栽地ではなく、傾斜を持った植栽地とすることで、正面から吹き抜け空間を見た時の「緑の量」を増やす狙いがあります。また、土厚が80㎝確保できたため、シンボルとなる巨大なガジュマルを植栽することができました。
その他、来訪者に供する面積をなるべく減少させずに緑量を確保するため、壁面緑化などの方法を積極的に取り入れています。
建築物の内部空間は、植物にとって、人の目に感じる以上に薄暗い空間となっています。
今回の施工では館内の明るさ計測のため、光量子計を用いました。計測結果をもとに、明るいところから暗いところへ、グラデーションのように植栽樹種を変化させています。